Ballad of a White Cow

不条理さが溢れている。どのように自分の感情をコントロールしたらいいのだろうと主人公の心情を痛く想像してしまう。

自分の愛する夫が冤罪とわかり、「死人を生き返らせることはできない。これも神の思し召しだ」という説明?説得で納得しろという。言われてしまう。

思し召しを調べると、人智を超えた運命・定め・天命だという。とても呑み込むことのできない説明だ。人の日々の生き死自体も整理がつくものではないのに間違いで愛する人を合法として扱った死刑(殺人)でいのちを奪うのだ。

絶対的な宗教の教えに則って全てを合理的に解釈し、律することはある一定というものに照らして良しとし、ある一定の見解で悪いと見做される。至極不安定で不均衡なものだ。平等にということもなんの解決ともならない合理的な解決の一つとされてしまう。

つまるところなにかの拠り所を求めながら人はかけがえない一瞬一瞬を積み重ねて均衡を保っていくのだろう。

情けないがそのような感想だ。

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